高等教育ニュース(2026年6月11日ー6月12日)
本日の高等教育ニュース(2026年6月12日)
国内ニュース
1. 【法令・通知・Q&A・手引】令和9年度大学入学者選抜実施要項・大学院入学者選抜実施要項を文科省が公表
日付:2026年5月27日 出典:文部科学省 記事リンク
概要:文科省の高大接続改革ページに、令和9年度大学入学者選抜実施要項、大学院入学者選抜実施要項、令和10年度大学入学共通テスト実施大綱が掲載された。総合型選抜・学校推薦型選抜における面接評価、オンライン面接時の本人確認・不正防止、入学料負担軽減に関する記載などが実務上の確認事項となる。
実務上の視点:2027年度入試を設計する大学では、募集要項・選抜方法・面接体制・オンライン実施規程を早めに点検する必要がある。指定校推薦等の扱いも、大学ごとの実情説明が求められ得る。
2. 【質保証・認証評価・設置計画履行状況】中央教育審議会大学分科会(第190回)が6月11日に開催
日付:2026年6月11日 出典:文部科学省 記事リンク
概要:中教審大学分科会の第190回会合が6月11日16時から18時に開催され、開催案内と配付資料が掲載された。大学分科会では、質保証、大学改革、学生支援、国際化等に関する政策議論が継続している。
実務上の視点:設置認可・届出実務では、個別の手引だけでなく、大学分科会・質保証部会の論点を先読みすることが重要である。特に内部質保証、学修成果、情報公表は申請書類の説明水準にも影響する。
3. 【質保証・認証評価・設置計画履行状況】質向上・質保証システム部会(第9回)が6月3日に開催
日付:2026年6月3日 出典:文部科学省 記事リンク
概要:中央教育審議会大学分科会の質向上・質保証システム部会は、第9回会合を6月3日に開催し、配付資料を掲載した。大学の新たな評価の在り方、内部質保証、学部等単位での教育の質保証などが継続的な検討対象となっている。
実務上の視点:今後の認証評価・自己点検評価では、単なる規程整備ではなく、教育課程、学修成果、改善サイクルの実効性を示す資料の重要性が高まる。新設学部・学科の申請書でも、評価と改善の仕組みを具体的に記述したい。
4. 【国際化・留学生】外国人留学生数が408,069人、前年度比21.2%増で過去最大
日付:2026年5月29日 出典:文部科学省/JASSO 記事リンク
概要:2025年5月1日現在の外国人留学生数は408,069人で、前年度比71,361人、21.2%増となり、過去最大となった。大学(大学院・短大を含む)は156,593人、専修学校専門課程は106,829人、日本語教育機関は140,174人で、特に専門学校と日本語教育機関の増加が大きい。
実務上の視点:学生確保の観点では留学生市場の回復・拡大は追い風だが、在籍管理、日本語能力、キャリア支援、地域定着支援を一体的に整える必要がある。留学生選抜のAP・入試要件・学修支援の記述も精緻化したい。
5. 【大学経営・財務・ガバナンス】東京都が「東京23区の大学定員規制」撤廃を求める情報発信を更新
日付:2026年6月4日更新 出典:東京都政策企画局 記事リンク
概要:東京都は、東京23区内の大学が国の規制により定員増を原則できず、学部・学科新設、キャンパス移転、再編が妨げられているとして、定員規制の撤廃を求めている。学生の学びの機会や大学の国際競争力への影響を問題提起している。
実務上の視点:大学定員管理は、地方創生政策と都市部大学の機能強化が衝突しやすい領域である。都心回帰、キャンパス再編、成長分野転換を検討する法人は、特例制度・規制動向を継続的に確認したい。
6. 【設置認可・届出・設置者変更・事前相談】2027年度開設予定の学部等認可申請、熊本県立大学など19校20学部23学科が諮問対象
日付:2026年4月8日 出典:ReseEd 記事リンク
概要:2026年3月末に申請された2027年度開設予定の公私立大学の学部等について、文部科学大臣から大学設置・学校法人審議会へ諮問された。公立1校・私立18校の19校20学部23学科が対象で、半導体、看護、農学、情報学・情報科学などの分野が含まれる。
実務上の視点:令和9年度開設案件は、半導体・情報・看護・農学など、政策需要や地域産業と結びつく分野が目立つ。申請書では、分野需要だけでなく、既設組織との関係、教員審査、学生確保、施設設備の具体性が問われる。
7. 【教学改革・教育課程】昭和女子大学総合情報学部、一期生を迎えた教育内容を紹介
日付:2026年6月12日 出典:大学ジャーナルオンライン 記事リンク
概要:昭和女子大学総合情報学部は2026年4月に一期生を迎え、データサイエンス学科とデジタルイノベーション学科を置く。記事では、データサイエンスやデジタル技術に加え、ソフトスキルやビジネス・健康・心理などのドメイン知識を段階的に学ぶ設計が紹介されている。
実務上の視点:情報系学部の設置では、単にAI・データサイエンスを掲げるだけでは不十分で、基礎数理、プログラミング、ドメイン知識、社会実装、協働力の接続を教育課程上で示すことが重要である。
8. 【入試・高大接続】総合型・学校推薦型選抜で面接評価の原則必須化、大学ジャーナルが実務ポイントを整理
日付:2026年5月30日 出典:大学ジャーナルオンライン 記事リンク
概要:大学ジャーナルは、文科省の令和9年度大学入学者選抜実施要項を踏まえ、総合型選抜・学校推薦型選抜における面接評価の必須化、オンライン面接の扱い、本人確認・不正防止措置、2029年度入試までの猶予等を整理した。
実務上の視点:年内入試の比重が高い大学ほど、面接評価の標準化、評価票、評価者研修、アドミッション・ポリシーとの対応表が重要になる。学生募集上の柔軟性と選抜の公正性を両立させる設計が必要である。
9. 【キャリア・公務員】国家公務員総合職春試験、合格者は3年ぶり増加・倍率は過去最低
日付:2026年6月7日 出典:大学ジャーナルオンライン 記事リンク
概要:2026年度春の国家公務員総合職試験は、合格者が2,021人となり3年ぶりに増加した一方、申込者に対する合格者倍率は6.2倍で過去最低となった。女性合格者割合は35.7%で過去最高を更新した。
実務上の視点:公務員志向の学生募集・キャリア支援では、総合職・一般職の志願動向を踏まえた科目配置、面接・論文指導、政策課題型PBLの活用が有効である。地方公務員モデルとの接続も検討したい。
国外ニュース
1. 【大学ランキング・国際競争力】THE世界大学ランキング2026で東京大学26位、京都大学61位
日付:2025年10月公表・Between掲載 出典:Between 記事リンク
概要:Times Higher Educationの世界大学ランキング2026では、オックスフォード大学が10年連続1位。日本の最高位は東京大学26位、京都大学61位、東北大学103位タイで、アジアの大学の存在感が高まる一方、米国大学の相対的低下も指摘されている。
実務上の視点:国際ランキングは設置認可実務そのものの基準ではないが、研究力、国際性、産学連携、ブランド形成を説明する際の外部環境資料として参照価値がある。
設置認可・大学経営実務への示唆
- 令和9年度入試実施要項の変更は、アドミッション・ポリシー、選抜方法、面接評価、本人確認・不正防止、入学料納付時期・負担軽減の説明に影響する。入試関係規程、募集要項、学生確保資料の整合確認が必要である。
- 質保証制度の議論は、設置認可申請における「教育研究の質を担保する仕組み」の記述水準にも影響する。DP・CP・AP、成績評価、GPA、自己点検評価、外部評価、FD・SDを単独で書くのではなく、改善サイクルとして接続して説明したい。
- 留学生数の増加は学生確保上の機会である一方、入口管理、学修支援、生活支援、進路支援、在籍管理の実効性が問われる。留学生選抜を置く場合は、日本語能力、出願資格、入学後支援を具体化することが望ましい。
- 情報・データサイエンス系学部は、政策需要が高い一方で競合も増えている。基礎数理、専門基礎、ドメイン知識、PBL、地域・企業連携をどのように体系化するかが差別化の鍵となる。
参照リンク一覧
- 文部科学省:令和9年度大学入学者選抜実施要項・大学院入学者選抜実施要項を文科省が公表
- 文部科学省:中央教育審議会大学分科会(第190回)が6月11日に開催
- 文部科学省:質向上・質保証システム部会(第9回)が6月3日に開催
- 文部科学省/JASSO:外国人留学生数が408,069人、前年度比21.2%増で過去最大
- 東京都政策企画局:東京都が「東京23区の大学定員規制」撤廃を求める情報発信を更新
- ReseEd:2027年度開設予定の学部等認可申請、熊本県立大学など19校20学部23学科が諮問対象
- 大学ジャーナルオンライン:昭和女子大学総合情報学部、一期生を迎えた教育内容を紹介
- 大学ジャーナルオンライン:総合型・学校推薦型選抜で面接評価の原則必須化、大学ジャーナルが実務ポイントを整理
- 大学ジャーナルオンライン:国家公務員総合職春試験、合格者は3年ぶり増加・倍率は過去最低
Between:THE世界大学ランキング2026で東京大学26位、京都大学61位