サイトの概要とご挨拶

高等教育をめぐる環境が、かつてなく厳しい局面を迎えていることは、論を俟たないところです。
しかしながら、その根本的な要因を、単に18歳人口の減少のみに帰することは、問題の本質を見誤ることになりかねません。少子化の趨勢はすでに相当以前から明らかであったにもかかわらず、大学院・大学・短期大学・専門学校等の機能分担と役割分化が、政策的に整合性ある形で推進されることなく、自由放任と規制強化の間で揺れ動いてきました。この政策的一貫性の欠如もまた、現状を招いた重要な一因と見なければなりません。
むろん、この責を政府ないし文部科学省のみに帰するのは公平ではありません。高等教育政策とは本来、世界のいずれの国においても難題であり、施策を実施して初めてその効果と副作用が顕在化するという宿命を持っています。
一方で、納税者たる市民が、自らの置かれた時代状況に即して意見を表明することは、民主主義社会における当然の権利です。政策がその声に感応し、時に揺れることもまた、避けがたい現実でしょう。
しかし、高等教育に携わる者が断じて忘れてはならないのは、本質を見極める眼識です。政策がいかに変転しようとも、社会的論議がいかに喧しかろうとも、私たちは10年後・20年後を見据え、高等教育の実践と経営基盤の安定を、着実に追求し続けなければなりません。
昨今、大学・学部の設置においてPBL(課題解決型学修)への関心が高まりを見せています。しかし、課題を発見し解決へと導く姿勢は、学生に求められるにとどまりません。高等教育機関に身を置く教職員にとっても、これは不可欠の知的態度です。私たちは自らその実践者たるべき責務を負っています。
そうした認識のもと、まず情報を収集し、知識を涵養することを第一義として、本サイトを開設いたしました。まだ開設したばかりで内容は不十分ですが、徐々に充実させる所存ですので、本サイトを情報収集・知識研鑽の場としてご活用いただければ幸いです。
令和8年5月吉日